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法人・会社の破産を検討しているけれど、どのような手続が必要なのか、どのような書類をそろえる必要があるのかわからないという経営者の方も少なくないと思われます。
そこで今回は、法人・会社の破産を行う際に準備すべき必要書類などについて解説していきます。
目次
1 法人破産の基礎知識
法人破産とは
法人破産とは、支払不能や債務超過に陥った法人の財産を処分して得た利益から優先的に税金や賃金を返済し、余った資産を債権者に配当して清算して、最終的に法人を消滅させる手続です。
法人破産を行う際のフロー
法人破産までのフローは以下のようになります。
破産の必要性の確認
まず、負債の整理を検討している法人について、現在の資産や負債、今後の入金予定などを弁護士が聴き取り、資産総額よりも負債の方が大きく、今後の入金によっても、また債務を縮小・分割払いをしても支払いが困難と見込まれる場合には、破産が必要と判断します。
債権者への受任通知の送付
上の検討の後、弁護士から破産の方針や手続の流れ、メリット・デメリット等について相談者に説明し、納得が得られれば、法人と弁護士の間で委任契約を締結します。
そして可能であれば即日、遅くとも数日以内には、各債権者に対して、弁護士から受任通知を送付します。
【参考】法人破産の手続の流れとは?企業再生・破産に詳しい弁護士が解説
破産申立書の作成・書類収集
受任通知発送後、破産申立書の作成及び提出書類の収集を行います。
必要書類の詳細は後で詳しく解説します。
破産の承認決議
法人が取締役会設置会社の場合は、取締役会を開催して、全会一致で破産の承認決議をして、議事録を作成することが必要です。作成された議事録は、破産申立の際に、裁判所に提出します。
取締役が複数いるものの取締役設置会社でない場合には、個別に取締役の同意を取り付け、同意書を作成することが必要です。
取締役がひとりの場合は、その取締役は代表取締役になるので、その人が破産を決定すれば、破産手続を進めることが可能です。
破産申立書の提出
破産申立書が完成し、必要書類が全てそろったら、管轄裁判所に一式を提出します。
破産申立書の審査
提出後、裁判所書記官が申立書の記載内容や必要書類をチェックし、補充や書類の追完が必要であれば、申立代理人弁護士に連絡します。
申立書の補充や必要書類の追完が終了したら、裁判官による面接(一般的には申立人代理人弁護士の面接)が実施され、負債ができた原因や破産申立の経緯、資産内容や、免責不許可事由の存在が疑われる事情等について質問されます。
この手続の後、裁判官が、簡易な手続で足りると判断した場合には、少額管財(予納金が20万程度)、そうでない場合には、通常管財(予納金が50万程度)が手続として選択します。
破産手続開始決定
裁判官面接の後、一定期間後に、破産手続開始決定が裁判所より発出されます。破産手続開始決定が発出されると、破産者の財産の管理処分権は破産管財人に移転し、法人解散の効果が発生します。
法人は清算法人となり、会社財産の清算の目的の限度で法人格が残ることとなります。事業は継続できなくなります。
債権者集会
債権者集会とは、債権者に対して、破産者が破産に至った事情や財産の換価・回収の状況等、破産手続に関する情報を報告・開示して、債権者の意見を破産手続に反映するために裁判所が開催する集会です。
出席者は、裁判官、破産管財人、破産者(法人代表者)、申立代理人及び債権者です。実際には、債権者が出席することは多くありません。
配当手続
配当手続とは、破産管財人が、破産財団に属する財産を換価処分して得られた金銭を各破産債権の内容や債権額に応じて、破産債権者に平等に分配する手続です。
なお、破産手続の途中で、破産財団が破産手続の費用を賄うのに不足することが明らかとなった場合には、裁判所が「異時廃止」の決定を行い、配当を行わずに破産手続が終了します。
法人の消滅
法人破産手続が廃止または配当を行った上で終結により終了した場合、裁判所書記官が法務局にその旨の登記を嘱託します。
廃止または終結の登記が完了した時点で、法人は消滅し、残債務も全て消滅します。
【参考】【無料相談】群馬県の法人破産手続きは地元・群馬の弁護士にご相談ください
法人破産を行う際に準備すべき必要書類
では、法人破産を行う際に準備が必要な書類について解説します。
預金通帳
過去2年分の記帳をしたものが必要となります。基調をしないまま放置して、一定期間の基調ができない場合には、取引履歴を銀行から取り寄せます。
直近2期分の決算書
決算書だけでなく、附属明細書も必要となります。
帳簿類
総勘定元帳、売掛台帳、現金出納帳等が必要です。
雇用関係の資料
従業員の雇用契約書、賃金規程、賃金台帳が必要となります。
債権関係資料
金銭消費貸借契約書、借用書等負債の根拠資料となるものが必要です。
取締役会議事録
取締役会がある会社については、自己破産の申立を決定した取締役会決議の議事録が必要となります。
不動産登記簿謄本、固定資産税評価証明
法人名義で不動産を所有している場合に必要となります。
賃貸借契約書
法人名義で事務所を賃借している場合には必要となります。
法人の商業登記簿原本
破産申立に当たっては、必ず必要な書類となります。
その他
他にもケースに応じて以下の資料が必要となります。
- 有価証券、ゴルフ会員権のコピー
- 法人名義で加入している生命保険の証書と解約返戻金計算書のコピー
- 法人名義で所有している自動車の車検証、価格査定書のコピー
【参考】法人破産を行うとき代表者の破産はどうなる?知っておくべき注意点を弁護士が解説
法人破産案件を弁護士に依頼するメリット
手続き・対応の複雑さ
法人破産は、申立までの間に、資料収集だけでなく、従業員の解雇やその準備、取締役会の承認決議など煩雑な問題が多数あります。
このようなことをしながら、法人の内部で申立書を作成し、必要書類をそろえることには限界があります。
弁護士に依頼することによって、申立の準備の多くを任せることができ、代表者は内部の整理の問題に集中することが可能となります。
少額管財の利用
弁護士に依頼せず、法人内の問題を整理できないまま破産を申立てると、破産は通常管財手続で行われる可能性が高くなります。
通常管財手続は、裁判所に納める予納金が50万円程度と高額なだけでなく、手続が終結するまでの期間も長くなります。
弁護士に破産の申立を依頼すれば、資料や問題を整理して申し立てることが可能となり、その結果、費用も低額で早期に手続が終了する少額管財手続を裁判所が選択する可能性も高くなります。
破産が早期に終結すれば、経済的な立ち直りも早くなり、この点は大きなメリットといえるでしょう。
他の方法に関するご提案
負債の整理方法は、破産だけでなく、任意整理や民事再生といった方法も他にあります。
先にも述べましたが、弁護士は、法人から依頼を受ける前に負債や資産の状況等を確認しますので、その内容から破産の必要がなく、他の手続で負債の整理が可能と判断されれば、その提案を受けることが可能です。
柔軟な解決が可能な点も弁護士に依頼をするメリットの1つです。
【参考】法人破産ができない場合とは?企業が注意すべき法人破産のポイントを弁護士が解説
法人破産に関するご相談は弁護士法人山本総合法律事務所へ
これまで解説してきたところからわかるように、破産が終結するまでに踏まねばならない手続はとても多く、また収集しなければならない資料もとても多いです。
さらに、従業員対応など法人の代表者がしなければならないことは多く、破産の手続を法人が直接行おうとすることはとても困難です。
当事務所は、法人破産をはじめ法人の債務整理に精通しており、法人の負債や資産の状況に合わせた債務整理の方法をご提案できます。
負債を抱えて破産を検討している経営者の方は、是非一度当事務所にご相談ください。お待ちしております。
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この記事を書いた人
山本 哲也
弁護士法人 山本総合法律事務所の代表弁護士。群馬県高崎市出身。
早稲田大学法学部卒業後、一般企業に就職するも法曹界を目指すため脱サラして弁護士に。
「地元の総合病院としての法律事務所」を目指し、個人向けのリーガルサービスだけでなく県内の企業の利益最大化に向けたリーガルサポートの提供を行っている。