医療法人・クリニックは、人々の命や健康を守り、社会にとって不可欠な存在です。群馬県内でも、数多くの病院・クリニックが地域住民にとって欠かせない役割を担っています。高齢化の進行に伴って、より重要性は増していくでしょう。
医療・クリニック業は、法的な問題を抱えやすい業界です。
医療過誤やクレームなど患者との関係で生じるトラブルはもちろん、残業代や解雇など従業員との間でも問題が生じます。働き方改革も迫られており、2024年4月からは医師の労働時間に上限規制が課される予定です。
法的トラブルに適切に対処できないと、多額の賠償金の支払いを強いられたり、利用者が他の医療機関に流れたりするリスクがあります。経営に大きなダメージを与え、事業の継続に支障を及ぼすケースもあるでしょう。
弁護士は、医療法人・クリニックの経営者様のために、トラブルが発生した際の対応はもちろん、事前の予防や課題解決までサポートいたします。
目次
医療・クリニック業界におけるよくあるご相談
医療・クリニック業の経営者様から受ける法律相談は様々ですが、特に以下のトラブルに関するものが多いです。
従業員の労働時間管理・問題社員対応
病院・クリニックでは、一般企業と比べて勤務形態が不規則かつ複雑であるため、労務管理が難しいです。加えて、能力や資質に問題がある従業員もいます。
たとえば、次のような法律相談がよくあります。
- 従業員から残業代請求を受けた
- 労働組合が団体交渉を申し込んできた
- 問題社員を解雇したい
近年は労働者の権利意識が高まっており、医療・クリニック業界でも未払い残業代を請求されるケースがあります。また、問題社員を解雇したところ、無効を主張されてトラブルになる事例も多いです。
中には、病院側が多額の支払いを強いられるケースもあります。「この程度は大丈夫だろう」と甘く見ないようにしてください。
従業員同士でのトラブル
医療・クリニック業界では、力関係に差がある、人間関係が閉鎖的などの理由で、従業員同士のトラブルも生じやすいです。ハラスメントやいじめなど、スタッフ同士のトラブルについて法律相談を受けるケースも少なくありません。
- 医師が看護師にパワハラ・セクハラをしているとの訴えがあった
- ハラスメントの加害者を退職させたい
- 被害者がメンタル不調に陥ってしまった
従業員同士のトラブルであっても、病院側が十分な対応をしていないと、責任を問われるおそれがあります。
利用者・利用者家族からのハラスメント等
医師に応召義務があるため医療機関には様々な人が訪れ、問題を起こす利用者や家族も少なくありません。患者とのトラブルに関係する法律相談は非常に多いです。
- 看護師が患者からセクハラを受けた
- 利用者の家族から執拗にクレームを入れられている
- ネット上に病院への誹謗中傷を書き込まれた
他にも、診療報酬の支払いを拒むなど、問題のパターンは様々です。従業員を守るためにも、大きな問題に発展する前に対応する必要があります。
医療過誤
患者や家族からは、医療過誤を主張される場合もあります。法律相談の内容としては、以下が挙げられます。
- 医療過誤は存在しないのに納得してもらえない
- 過失があった場合にはどういった責任が生じるか
- 捜査にはどう対応すればいいか
多くのケースで病院側に過失はありませんが、何らかの対応は必要です。
実際に医療過誤が認められる場合には、適切に対処しないと医療機関としての信頼が大きく損なわれます。弁護士への相談が不可欠です。
医療・クリニック業界に向けて弁護士がサポートできること
医療・クリニック業で発生する法律問題に関して、弁護士は以下のサポートができます。
労働時間管理の整備
医療法人・クリニックでは、勤務時間が不規則かつ複雑な場合が多いです。労働時間管理にお悩みの経営者様も少なくないでしょう。
労働時間管理ができていないと、法令を遵守できず、従業員から未払い残業代請求をされてしまうおそれがあります。残業代請求は他の従業員にも波及しやすいため、最終的に病院側が多額の支払いを強いられてしまうケースがたびたびみられます。医師の時間外労働への制限が厳しくなる「2024年問題」への対応も不可欠です。
弁護士は、労働時間の管理方法、労働時間に該当するかの判断、多様な働き方に対応した就業規則・雇用契約書の整備などに関してサポートいたします。残業代請求を未然に防ぐだけでなく、労働審判や訴訟に発展した場合にもスムーズに対応できます。
ハラスメント等に関する対応
病院・クリニックで発生しやすいハラスメントへの対応も欠かせません。
スタッフ間でパワハラ・セクハラ等のハラスメントがあった場合、弁護士がいれば、当事者や関係者への聞き取りなどの調査がスムーズに進みます。事実を正しく把握すれば、加害者への妥当な懲戒処分、被害者へのケアなど、必要な措置を講じられます。
職員が患者からハラスメントを受けるケースも多いです。事前に相談窓口を整備しておき、発生したらすぐに事実確認できる体制を構築しておく必要があります。悪質な場合には、患者に対する民事・刑事上の法的措置も弁護士にお任せください。
また、利用者からネット上に病院や職員への誹謗中傷を書き込まれた際には、必要に応じて削除請求などの対応もいたします。
医療過誤に対する医療法人側での対応
患者や家族から医療過誤を主張された場合、たとえ根拠がないとしても無視はできません。
前提として、リスクを含めた事前説明や同意書の取り付けによって、トラブルを予防するのが重要です。
とはいえ、いくら丁寧に進めたつもりでも、期待していた結果が出ないと患者や家族が不満を持ってしまうケースがあります。医療過誤を疑われた場合には誠意をもって対応し、相手の怒りを大きくしないようにしてください。
医療過誤の訴えがあった際には事実確認をし、弁護士にアドバイスを受けるとよいでしょう。弁護士に相談すれば、治療に問題があったかを法的に判断し、病院側に過失があった場合には妥当な賠償範囲を検討できます。トラブルが大きくならないようにするには、医療機関と弁護士との連携が不可欠です。
当事務所の顧問契約の特徴
当事務所では、医療法人・クリニックの経営者様の要望に応えるため、多様なサービスをご用意しております。
ご相談内容に合わせて選べる顧問プラン
顧問契約は3プランございます。
- ベーシック :日常的な法律相談をしたい方向け
- スタンダード:契約書チェックなど定期的な業務まで依頼したい方向け
- プレミアム :法務部機能をアウトソーシングしたい方向け
チャットワークや対面・電話での法律相談は、すべてのプランで可能です。他にもEAPサービス(従業員の離婚・相続などの法律相談)、契約書チェック、クレーム対応、内容証明郵便、セミナーなど様々なサービスをご用意しております。
必要なサービスに応じてプランをお選びください。状況をお伺いしたうえで、適切なプランをご提案することも可能です。
債権回収等のスポット案件の割引
顧問契約を締結いただいた企業様には、スポット業務の着手金を割引(1~3割)いたします。日常的な業務だけでなく、患者からの債権回収など、突発的に発生したトラブルにも費用を抑えたうえで迅速に対応できます。
課題防止に向けたご提案
当事務所の顧問契約では、トラブル発生後の対応だけでなく、問題発生前の予防にも力を入れています。
「2024年問題」への対応など、経営上の課題に関して法的観点を交えて必要な対策をご提案いたします。継続的に顧問契約をいただければ、トラブル予防や円滑な経営につながります。
法律問題に関するご相談は弁護士法人山本総合法律事務所へ
医療・クリニック業の法律問題に関しては、弁護士法人山本総合法律事務所までご相談ください。
当事務所は、これまで群馬・高崎に密着して、地域の皆様から数多くの法律相談を受けてまいりました。群馬県内でも規模の大きい弁護士事務所のひとつであり、マンパワーを生かした迅速な対応が可能です。問題発生後の対応はもちろん、トラブル予防のためにも全力でサポートいたします。
医療法人・クリニックの経営者様からの初回法律相談は、60分まで無料としております。些細なことでも構いません。法律問題に関してお困りの経営者様は、お気軽にお問い合わせください。